AND THE FRIET – PLAYLIST SEPTEMBER, 2015

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今月のAND THE FRIETの店内を彩る楽曲はこちら:
右側のiTunesウィジェットで試聴可能ですので、是非新しい音楽と出会ってみてください♪

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1.The Dream Academy – The Love Parade
歌詞にSeptemberが入っていることもあるのですが、涼しくなりはじめの季節の変わり目にジャストな80’sUKポップの名曲。エレクトロニックとアコースティックの有機的結合の絶妙なバランスが、ロマンと哀愁の間を程よいテンションでキープしつつジェントルな叙情を残す。でも歌詞を読むと実は、、、という大人のラヴソングです。

2.Ennio & Davide – Hurt
嫌みのない色気、というのはなかなか難しい。この曲は立ち上がる空気感のエレガンスのある濡れと抑制のトーンが素晴らしい。DJの時にかけていると、必ずフロアに胸に手を当てて一人頷いている人と、しっとりしめやかに距離を縮めるカップルが視界に入ってくるロマンティックな曲です。

3.Fort Romeau – Saku
クリーンでソリッドかつ仄かな楽天性と諦めの感情を併せ持ったサードウェーヴ系ディープ・ハウス。構造は形式に沿っているけど、感情表現の質感とテクスチャーが確実にフレッシュ。

4.The Sundays – Here’s Where the Story Ends
The Smithsとシューゲイザーの狭間に咲いた一輪の崖の上の花、的なグループの名作1stアルバムより。絵に描いたような瑞々しさの音化と、その中にあるスィートネスとサッドネスの脱世俗的法悦感。

5.Wolf Alice – Turn to Dust
今年のサマソニで来日していたロンドン出身4人組の1stアルバムより冒頭曲。当たりの強いグループ名に反して、幽玄の森より出でたるUKオルタナティヴ・フォークの伝統を汲んでいる佳曲だと思います。

6.Total Control – Flesh War
あまりのJoy Division具合の衝撃から少し時間をおいて(一年)聴いてみても、やはりあまりのJoy Division具合に衝撃を受けるけど、嫌な感じは全くない曲。サビのコード・チェンジにグッときますね。ダンス・ミュージックでいうディープ・ハウス・リバイバルや、デトロイト・テクノ・リバイバルと同じ構造の隔世遺伝感。

7.Henry Wu – Yellow Brick
肉感的ではないFunkyのキワを行くような絶妙なビート感が、新種の食感を開発しているシェフの姿にダブるロンドン新世代の新作。意識的に練りこんだズレや揺れにかぶせる濃淡のミクスチャー・センスが相当独自。かつ音の芯が太い。

8.Tempelhof & Gigi Masin – Red Venus (Balearic Gabba Soundsystem Extended Edit)
こちらはイタリアの新旧世代の出会いによる、白昼夢の具現のようなトラックですが、ループ・ミュージックの快感原則のツボを外さない&やりすぎない中庸加減が、適度な距離感を心得た友達未満知り合い以上な同性の友人のようで、いいあんばいです。

9.Freeez – I.O.U.(12”Version)
今は亡きRomanthonyによるRemixはiTunesに上がってないようなので、オリジナルの12”Versionを。現在のエレクトロ、ハウスの原型の一つといえる83年作。当時のPVにはDisco/Hip Hop/Fusionが未分化で得体の知れない熱量に溢れていた時代のコンフュージョンが見事に描かれているので必見。

10.Glance,Phonk D &Sascha Ciminiera – Back in Time
一聴すると単なるピアノ・ハウス・リバイバルなように聴こえますが、構成/鳴りを含めフロアの高揚感の更新に意識的なものを感じるトラックで、フロアでの即戦力具合はもちろんの事、日常生活においても掃除や調理、料理の際に機能的かつ有機的な効力を発揮する一曲ではないかと。

11.Boule Noire – Aimer d’amour
フレンチ・カナディアン・バンドによるLeo Sayer”Easy To Love”のフランス語カヴァー、78年作。原曲より歌詞の本質に迫ったスウェットなエロさが横溢。しなやかなグルーヴと間奏のギター・ソロも素晴らしい。

12.Daft Punk – Veridis Quo
高揚感と倦怠感の間にある幸せな虚無感?という、ダンス・ミュージックの本質の一つが確実に表現されているDaft Punkの隠れた名曲のひとつ。9月公開のフランス映画『Eden』でも実に効果的に使われています。

13.XTC – Dear God
神なんて信じない、という人がそれでも神様にお願いをしたくなる瞬間がある、という事を歌った曲だと言っている人がいましたが、どうでしょうか。その逆みたいですね。お願いしてるのにお願いしてない、という、いかにもイギリス人的な”神なんて信じない”諧謔ポップです。

選曲/文:瀧見憲司
Select &Text by Kenji Takimi

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